鯖寿司とバッテラには4つの違いがあった!詳しく解説します

鯖寿司とバッテラには4つの違いがあった!詳しく解説します



「鯖寿司とバッテラに違いはあるの?」
「そもそもバッテラとは何かよく分からない」


こんにちは、京都で鯖寿司を提供している朝日屋です。
今回は、上記の疑問にお答えします。


鯖寿司とバッテラは、どちらも鯖が使われたお寿司です。そのため、いまいち違いが分かりにくいですよね。


そこで、今回は鯖寿司とバッテラの4つの違いと、バッテラについて解説します。この記事を読んで、鯖寿司とバッテラの違いやバッテラの理解を深めていただけると幸いです。


それでは、まいりましょう。

鯖寿司とバッテラ4つの違い

鯖寿司とバッテラには4つの違いがあった!詳しく解説します



鯖寿司とバッテラの主な違いは、以下の4つです。

  • 鯖の量と価格
  • 作り方と見た目
  • 昆布の種類
  • 発祥



それぞれの違いを表でまとめました。


<鯖寿司とバッテラの4つの違い>

鯖寿司バッテラ
鯖の量と価格・半身を丸々使うので鯖の量が多い
・比較的高価
・薄く削いでいるので鯖の量が少ない
・比較的安価
作り方と見た目「巻きす」で巻いて作るので丸みを帯びている押し型に入れて作るので四角い形をしている
昆布の種類・薄い白板昆布を使用
・厚い昆布が使用されることもある
基本的に薄い白板昆布を使用
発祥地京都府大阪府



バッテラは(鯖寿司の)方言と思われがちですが、違いは呼び方ではないのです。

鯖の量と価格



鯖寿司は鯖の半身を丸々使い、バッテラは薄く削いだ鯖を使用しているため使われる鯖の量が違います。


鯖に厚みのある鯖寿司は食べ応えがあるのに対して、バッテラは軽く食べられるお寿司です。鯖の量が違うので、鯖が多く使われている鯖寿司のほうが高価で、バッテラは手頃な価格で買えることが多いでしょう。


有名店の相場としては、鯖寿司は5,000円前後、バッテラは2,000円前後です。バッテラは、スーパーマーケットなら500円程度で購入もできます。


普段はバッテラを、ちょっと贅沢したいときや手土産には鯖寿司がおすすめですよ。



作り方と見た目

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鯖寿司は「巻きす」で巻いて作りますが、バッテラは木枠の押し型に入れて作ります。作り方が異なるため、見た目も違います。鯖寿司は丸みのある形、鯖寿司は四角い形なのが特徴です。

昆布の種類



鯖寿司とバッテラでは、使われる昆布の種類も異なる場合があります。


鯖寿司もバッテラも基本的には白板昆布を使用しますが、鯖寿司には、求肥(ぎゅうひ)昆布などの厚い昆布が使用されることがあります。厚い昆布が使われている場合は、昆布を外して食べることが多いです。


当店の「名物 鯖の棒寿司(大)」には白板昆布を使用しており、お寿司と合わせて美味しく召し上がっていただけます。また、特上鯖寿司には求肥昆布を使用しております。

発祥地

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鯖寿司とバッテラは発祥地も異なります。


鯖寿司の発祥地:京都府
バッテラの発祥地:大阪府


鯖寿司は京都府が発祥です。江戸時代に若狭湾で獲れた鯖を京都でも美味しく食べようと、塩鯖を酢でシメてシャリに合わせる鯖寿司が生まれました。


一方、バッテラは大阪府が発祥です。明治24年に南船場にある「寿司常」というお店が考案したと言われています。当時は大阪湾でよく獲れたコノシロを使用していました。しかし、後にコノシロの価格が高騰し、代わりに鯖が使用されるようになったのです。


現在、鯖寿司は全国的に知られていますが、バッテラがどんなものか正確に把握されているのは関西地方が中心となっています。

そもそも「バッテラ」とは?どんな食べ物?

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バッテラとは、酢飯の上に薄く削いだ酢締めの鯖の身と、甘酢で煮た白板昆布を重ねて型抜きした押し寿司のことです。


ここでは、下記3点について解説します。

  • バッテラの語源
  • バッテラの作り方
  • バッテラの日持ち

バッテラの語源



農林水産省によれば、バッテラの語源は小舟を意味するポルトガル語からきているとされています。

(参考:バッテラ 大阪府 | うちの郷土料理:農林水産省 (maff.go.jp)


半身を使った寿司の姿が舟のような形をしていたことから「バッテラ」と呼ばれるようになりました。

バッテラの作り方



バッテラは、次のようにして作られます。

  1. 締め鯖を3〜4枚に薄く削ぐ
  2. 甘酢で煮た白板昆布を、押し寿司の型の大きさに合わせて切る
  3. 押し寿司の型に、鯖、酢飯の順に乗せて押し板でしっかり圧力をかける
  4. お寿司を型から取り出す
  5. 白板昆布の水分をふき取り、お寿司の鯖の上に乗せる
  6. 3~4cmほどの幅に切り分けて完成


押し寿司の型はネット通販でも購入できるので、一般家庭でも作ることができます。

バッテラの日持ち



バッテラの賞味期限は、3〜4日としているお店がほとんどです。


酢でシメているため普通のお寿司よりも日持ちしますが、常温で涼しいところに置いておくことが条件です。安全のため、夏場は賞味期限よりも早く食べることをおすすめします。


また、冷蔵庫に入れると固くなることに注意しましょう。

まとめ



鯖寿司とバッテラには、主に以下の4つの違いがあることを解説しました。

  • 鯖の量と価格
  • 作り方と見た目
  • 昆布の種類
  • 発祥地



普段は手頃な価格のバッテラを、ちょっと特別な日やお土産には鯖寿司がおすすめです。少し贅沢したいときには、朝日屋の職人こだわりの鯖寿司をぜひご賞味くださいませ。